肝斑

肝斑は、シミの一種で、主な特徴としてお顔の額、頬骨、口周囲に左右対称に生じる薄褐色のシミです。はっきりとした定義はなく、そしてはっきりとした原因もわかっていません。様々な治療法が開発されていますが、効く人と効かない人がいます。肝斑は後天性真皮メラノサイトーシスとの区別がかなり困難です。多くのシミをみている皮膚科専門医でもわからないときもあるくらいです。後天性真皮メラノサイトーシス、老人性色素斑、雀卵斑(そばかす)と重なって存在していると治療法も違ってきます。まずは自己判断せず、専門医に診察してもらうことが一番の近道です。

肝斑イラスト

16歳以上に発症し、60歳以降で消失することが多いのですが、多くは30〜40歳代に発症します。当院に来院される方の年齢は30〜50歳代です。

原因 摩擦による刺激から皮膚のバリア機能が破綻してできる説が有力のようです。閉経後に消失するケースがほとんどなので、女性ホルモンによるメラノサイトの活性化が原因という説がありますが、未だ不明なことが多いです。紫外線により悪化することは確かです。

病理組織 肝斑は表皮下層から上層のケラチノサイトの細胞質にメラニン顆粒が異常発生し、活性化メラノサイトによりメラニン色素産生が亢進した状態になっています。メラニン顆粒を異常に産生しているメラノサイトとメラニン顆粒を貯留しているケラチノサイトがある表皮を除去するか、メラニン顆粒の過剰産生を抑える治療方法が考えられます。メラニン産生の鍵になっているチロシナーゼを抑えることで、肝斑を薄くすることができます。まれに皮膚の深い部分の真皮まで及んでいることもあり治療がかなり困難なケースもあります。

特徴 圧倒的に女性に多いです(男女比1:14)。当院でも肝斑で来院される患者さんはかなり多いです。また、隠れ肝斑といってうっすら皮膚の奥に潜んでいる方、後天性真皮メラノサイトーシス、雀卵斑(そばかす)、老人性色素斑と合併している方がよくみえます。顔のなかでは額、頬骨のあたり、口周囲に左右対称に生じ、境界線が不明瞭な淡褐色をしています。まれに、左右対称でないことがあります。